地方上級A日程も終え、集団討論の準備を考えている人もいるかもしれません。
集団討論について、以下の記事で詳しく書きましたので、ぜひ参考にしてみてください。
模擬集団討論を行っていると、内容面でひとつ気になる点があります。
議論を進めるうちに、段々と細かい所ばかりの話になり、「メインテーマ」から逸れてしまうことです。
以下は昨年度の神奈川県庁で出題された内容です。
暮らしの満足度を上げるために必要なことは何か、グループで3点挙げ、優先順位を付けた上で、その理由について説明しなさい。
皆さんでしたら、どのように話を進めていくでしょうか。
具体的に「福祉の充実」「教育の格差是正」「就業支援」などのテーマを複数挙げて、その中から3点を絞り込む。そして、それらについて理由を挙げていく…とすることも可能です。
しかし、そのようにすると、話はどんどんと細かい方に進んでしまい、メインテーマである「暮らしの満足度」から話が離れてしまいます。
本問であれば、「生活をする上で、どうすれば満足感が得られるか。」そのものを考える必要があります。
例えば、暮らしの満足度を上げるには、「お金によって、(教育などの)選択肢を拡げる」、「自己実現」や「人との交流」などの内容が浮かぶかもしれません。
そして、そこには、誰が「対象者」なのかを検討する必要もあるでしょう。
議論を深めていくうちに、「内容」や「対象者」という点について、自分たちがどのように優先順位をつけるか考える必要があります。
その結果として、「暮らしの満足度」を上げる方法がアウトプットされていくでしょう。
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集団討論対策の講義でお話しするのですが、最初に自分一人で考えた内容と、討論を終えた後にグループでまとめた内容が同じだとしたら、その討論は意味がなかったことになります。
討論をする中でより良い内容に磨き上げていくためには、本質的な部分を議論する必要があります。
集団討論の際には、「メインテーマ」を常に意識して、その本質的な部分について話すことを心がけましょう。話がそこから離れつつあると感じたら、軌道修正することも必要です。