1分間自己PR、プレゼンテーションが苦手なら

特別区の3分間プレゼンテーションを始め、1分間の自己PRなど、比較的長い時間話すことを苦手としている受験生を見かけます。

面接の練習をしていると、質問に対する受け答えは何ら問題がないのに、「では、最後に1分間で自己PRをしてください。」と振った途端に、乱れてしまう人も多いです。

特に事前に原稿を用意している人ほど、次に何を話せば良いか、覚えた文章が頭の中でグルグル回ってしまい、うまく話せずにいる傾向にあります。

もちろん、それで上手にできている人もいますが、もし、「確かにうまくいかない…」と、心当たりがある人は、「複数の質問に答えるつもりで話す」という方法を試してみてください。

まず、1分間、3分間を一気に話すと思うと、誰であっても話しにくいものです。自分自身3時間の講義をしているわけですが、丸々3時間一気に話すと考えると、時間配分なども含め、自信がありません。

一度に行うのが難しい場合、分割するというのが、すべての物事においての基本です。

例えば、1分間の自己PRであれば、冒頭の挨拶5秒、締めの挨拶5秒、それ以外で話す内容を10秒、20秒、20秒と分けてしまえば、決して難しくありません。

3分間のプレゼンであれば、6つの内容を30秒ずつ話すと考えれば、3分で一度にまとめて話すと考えるよりも楽でしょう。

それでは、それぞれ20秒や30秒で話す内容をどのように捉えれば、話しやすくなるか。それぞれの内容について、「面接官からの質問に答えている」という心構えでいれば、意外と話しやすいのではないでしょうか。

特別区の3分間のプレゼンテーションを例に話しをしてみたいと思います。

(1)面接官から「あなたが挑戦したい仕事について、教えてください。」と言われたとき、何と答えるでしょうか。「A(福祉・教育・防災など)に関する仕事についてやりたいです。…(理由)」

(2)面接官から「では、Aに関する仕事の中で、他にやりたい仕事は何かありますか?」とか、「A以外で他にやりたい仕事はありますか?」と聞かれたらどうでしょう。「Aの中でもA’についても興味があります。…(理由)」「A以外ですと、Bについても興味があります。…(理由)」

(3)面接官から「次にそもそもなぜ公務員になりたいと思ったのか、そのきっかけを教えてください」と言われたら、「私が公務員を目指すようになったきっかけは…(理由)」

(4)面接官から「そうすると、国や他の自治体でも良いと思うのですが、なぜ、特別区を志望したのですか?」と聞かれたら、「私が特別区を志望する理由は…」

(5)面接官から「あなた自身の長所はどんなところですか?」と聞かれたら、「私の長所(特徴)はXです。私自身…」

(6)面接官から「その長所はどのように生かされてますか?」「その長所はなぜ身についたのですか?」「その長所に関して、日頃から心がけていることはありますか?」と聞かれたら、「私自身、Xについては、日頃から〇〇のように心がけ、◇◇のような形で生かしていると思います。今後、仕事の面でもXを生かして…」

次のように6個の質問に対して、それぞれ20〜30秒程度で答えることを想定し、3分弱で話せるようになれば、冒頭と締めの挨拶を加えてちょうど3分間になるでしょう。

まとめると、以下のようになります。

 

冒頭の挨拶

(1)やりたい仕事A

(2)やりたい仕事A’もしくはB

(3)公務員の志望動機

(4)特別区の志望動機

(5)自身の特徴(長所)

(6)それにまつわる話

締めの挨拶

 

内容はあくまで一例ですので、皆さんが話しやすい質問で組み立ててください(自分が話しやすいことが最も重要)。

「3分間のプレゼンテーション」と捉えると、すごく長く感じるものも、「6個の質問に対して30秒ずつで答える」と考えると、不思議なものでむしろ時間が足りないと感じられるくらいです。

1分間の自己PRや3分間のプレゼンで自信がないと感じている人は、一度試してみてはいかがでしょうか。