数的処理での時間の使い方について

Q.模擬試験などを受けましたが、数的処理での時間がどうしても足りません。色々な問題に手を出しているうちに、あっと言う間に時間が過ぎてしまい、焦りが焦りを呼んで悪循環になっています。何かよい工夫はあるのでしょうか。

 

〈今回のテーマ〉
・数的処理における試験での時間の使い方は。
・数的処理で「点数」を伸ばすために日頃やるべきことは。

 

《1問ずつの積み重ね》

公務員試験の教養試験(基礎能力試験)の時間設定を見ていると、どの試験もかなり時間が厳しいことは間違いありません。

まずは、教養試験全体の中で、数的処理に時間を回せるような工夫をするとよいでしょう。

教養試験で時間が足りません。

例えば、数的処理が16問出題される試験で、60分の時間が確保できたとしましょう。それぞれの問題に均等に時間を振り分けるとすると、1問当たり4分かけられません。

皆さん、普段、数的処理を解く際に、1問4分程度で解けるでしょうか? 問題によってだとは思いますが、かなり厳しいという方も多いと思います。

そうなってくると、重要なのは「解くべき問題に時間をかけて、切るべき問題にはなるべく時間をかけない」、つまり、「取捨選択」が重要になります。

「切ってしまって大丈夫なのか…」と心配になる人もいるでしょう。それでは、具体的に数字を使って考えてみたいと思います。もし、目標点数が16問中8問であるとしたら何問拾えばよいでしょうか?

8問確実に取れればよいと思うかもしれませんが、「6問」で足ります。5択の試験ですので、確率的には残り10問のうち2問は当たるはずです。

ちょっと極端に聞こえるかもしれませんが、16問中たったの6問が確実に解ければ、点数的には5割取れることなる。つまり、それだけ拾うべき問題をきちんと拾えば、最低限の点数には届くことがわかるかと思います。

日頃、受験生の皆さんを見ていると、難しい問題に手を出してはまってしまい、他の取れるはずの問題を落としているケースが多々あります。

また、時間を気にするあまり、雑に問題を解いてしまったため、数え間違いや、条件の見落としなどで、問題を落としていることもあります。

数的処理での点数が伸び悩んでいる方は、日頃の勉強で「解ける問題を増やす」ことが重要です。そして、試験で「問題の取捨選択」ができるようにする。そして、たくさんの問題に手を出すより、「1問を確実に拾う」ことを意識してみてください。

このあたりのことは、ただ問題集を解くだけでは身につきません。自分自身でも、「30分で8問」や「60分で16問」など、「演習形式」の勉強を取り入れてやっていきましょう。

本試験問題そのものを使ってやってみるのも効果的です(東京都や特別区はインターネット上で問題が公開されています)。

数的処理が苦手な方は「演習形式」の勉強の中で、「取捨選択」と「1問を確実に拾う」ことを意識して、勉強してみてください。逆説的ですが、時間を意識し過ぎずに取れる問題をしっかり取ることから始めてみましょう。

「1問を確実に拾う」ことの積み重ねが、試験全体の点数が伸ばすことに繋がることが実感できると思います。焦らず1問ずつ丁寧にやっていきましょう。

 

〈まとめ〉
・教養試験全体での時間の使い方を考えましょう。
・「取捨選択」の練習を演習形式の中で行いましょう。
・「1問を確実に拾う」ことを意識してみましょう。結果として点数が自然と伸びるようになります。