試験前日と当日の注意点

 

Q.試験前日や当日に気を付けることなどはありますか? 受験生がやりがちな失敗例があれば教えてください。

 

〈今回のテーマ〉
・試験前日はどう過ごすべきか?
・試験当日の注意点は何か?

 

《疲れを残さず、いつも通りの実力が出せるための環境づくりを》

 

まずは試験前日のお話を。正直、いつも通りが一番だと思います。注意したいのは、「○○しなければならない」と決めつけて、変なプレッシャーがかかる状態になることです。

 

「ここまで勉強を終わらせなくてはならない」としてしまうと、終わらない場合に、何となく不安になってしまうかもしれません。大丈夫です。みんな全部完璧になんてできていません。今まで長い時間かけて勉強してきた積み重ねがあります。疲れを残さないように物足りないくらいのところで切り上げて、翌日の試験に備えましょう。

 

「しっかり寝なくてはならない」と思ってしまうと、余計に寝られなくなります。実際、眠れなくても体を休めていれば、仮眠程度の睡眠でも若い皆さんなら試験に影響は出ないでしょう。…眠れないから勉強をするなんてしていると、翌朝、疲れてしまうかもしれませんので、休息は取りましょう。

 

いつも通りの行動に、程よい緊張感が伴う程度で、翌日に備えましょう。

 

あとは翌日の準備を…そのあたりは大丈夫ですよね。忘れ物などしないように気をつけましょう。受験票を忘れたり、過去には試験時間を間違えた人もいたのでご注意を。

 

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《リスクを負わないように。そして周りを気にせず前向きに》

 

今まで頑張ってきた大切な1日です。しっかりと力を出し切れるよう、前向きな気持ちで試験に臨みましょう。また、余計なリスクを負わないように、今まで耳にしてきた例を中心にお話したいと思います。

 

 

・試験会場にたどり着けなかった。
単純な寝坊もありましたが、それ以上に多いのが、試験会場を間違えること。同じ大学で複数キャンパスがあって、間違えるケース。試験会場の駅で降り、何となく受験生らしい人がたくさんいたのでついていったら、別の資格試験だったなんてことが原因です。どうしても心配な方は、当日、行きだけタクシーもありだと思います。

 

・トイレが混雑していて、試験開始まで間に合わなかった。
朝もそうですが、昼休み中などはかなり混雑します。試験開始に間に合わないなんてことにならないようにご注意を。

 

・寒暖差に対応できるようにする。
4月、5月前半の試験はあまり関係ないかもしれませんが、6月あたりになると、注意が必要です。冷房の直接当たる席だと羽織るものが必須。逆に暑くても冷房が効いていないこともあります(自分が受験した会場では、熱中症らしき症状で退出した人がいたりしました)。

 

・最後にまとめてマークシートを塗らないようにする。
問題を解きながらマークシートを埋め、区切りの良いところで、ズレが無いかチェックしましょう。特に選択回答の試験では注意が必要です。最後にまとめて塗ろうとすると、焦ってズレたりすると、大変なことになります。

 

・必ず試験のルールを確認する(記述式の選択番号を書くなど)。
試験問題を折ったり、破いたりしてはいけないと書いてるのに、図形の問題で思わず折ったりすると、そこで退室を命じられることがあります。また、過去には記述式試験で問題番号を書かず提出し、0点(もちろん不合格)になった人もいます(本人に多くの受験生に伝えてほしいと言われております)。必ずルールには目を通しましょう。

 

・エネルギー不足で頭が働かなくなった。
午後に2つ試験が残っており、1つ目が終わった段階で、エネルギー切れし、2つ目の試験で頭が回らなかったという人がいます。ウィダーインゼリーでもお菓子でも、ちょっと栄養補給ができるものがあると、エネルギー切れを回避できます。

 

・問題が難しすぎて諦めた。
自分が難しいと思っているということは、周りの受験生も難しいと思っているはずです。頭が真っ白になったら、2、3分無理矢理休息をとって、解けそうな問題だけ解きましょう。出来る範囲でのベストを尽くすことが大切です。

 

・緊張しすぎてフリーズした。
当日、おそらく緊張する人も多いと思います。緊張するのは当然ですし、程よい緊張感は実力を出すために必要なものです。「自分、緊張してるな」と緊張を受け入れれば大丈夫です。頭が真っ白になったら、大きく深呼吸して、1分休んで試験に戻りましょう。少しでも取れそうな問題を拾う姿勢が、良い結果につながっていきます。

 

・周りの受験生がみんな頭が良さそうに見える。
隣に座った受験生との1対1の対戦ではありませんし、最も言ってしまえば、その教室の受験生との対戦ですらありません。全受験生の中で一定ラインを超えれば受かるのですから、あなた自身が目の前の試験問題が解けるかかどうかがポイントです。周りは風景程度に思って、試験問題にだけ集中すれば良いでしょう。

 

いずれも事前のちょっとした意識と準備で回避できるものです。せっかくこれまで頑張ってきたのですから、余計なリスクを負わず、実力が発揮できるように少しだけ上記のことを意識してみてください。

 

大丈夫。試験当日は、周りを気にせず、自分なりのベストを尽くしましょう!

 

〈まとめ〉
・前日は変に試験を意識しすぎず、翌日に疲れを残さないようにだけ気をつける。
・当日は事前の意識と準備で、余計なリスクを負わないように気をつける。
・緊張を受け入れつつ、前向きな気持ちで出来る範囲でのベストを尽くす。