Q.試験が少しずつ近づいてきており、今の自分の実力を把握したいと思っています。手持ちの問題集は何度か解いており、だいぶ正解できるようになってきましたが、このまま繰り返して解く形で良いでしょうか。
〈本日のテーマ〉
・実力チェックにはどのような勉強が向いているか。
・試験勉強の目的は何か。
《まずは見たことが無い問題で科目ごとの実力チェック》
知識の確認という意味では、問題集を繰り返して解くことも有効ですが、覚えてしまった問題では、正確な実力チェックは難しいものです。
特に数的処理は、一見すると、初めて見るような問題も多いでしょう(解いてみれば、「ああ、あの問題と似ている」と気づくような感じです)。
やはり実力チェックには、まだ見たことがない問題を用いるのが良いでしょう。科目ごとの実力チェックであれば、お手元の問題集とは別の問題集で、例えば
・憲法:人権5問、統治5問
・数的処理:数的2問、判断2問、空間1問、資料1問
など、ランダムに問題をピックアップして、時間を決めて小テストのようにやってみるのがよいでしょう。
見たことが無い問題を小テストのような形式でやってみるメリットは以下の通りです。
・勉強時間が短い(テスト30分程度、復習60分程度)。
・見たことが無い問題によって、自分の穴をチェックすることができる。
・現時点での実力をチェックすることができる。
まだまだやらなくてはならない勉強がある中、より効率的な勉強を心がけていきたいところです。この小テスト形式の場合、全部で1科目90分程度で終えることができるので、スケジュールの組み立てがしやすいでしょう。
自分が過去に解いた問題と似たような内容であっても、表現や問われ方が変わるだけで、きちんとした理解ができていなければ、別の問題に見えるものです。
本試験で点数を取れるようになるためには、自分の穴を見つけ、それを今のうちに、ひとつずつ丁寧に埋めていくことが大切です。
一番怖いのは、問題集を繰り返し解くうちに、答えを覚えてしまっているだけで、実は理解ができていないこと。そのまま本試験を受けると、初めて見る問題で点数が取れないということになります。
そのようなことにならないためにも、自分自身の理解度をしっかりと把握しましょう。
また、見たことがない問題を小テスト形式で繰り返し解くうちに、その科目で自分がどの程度解くことができるのか把握できるようになります。10点満点で毎回何点取れるかチェックすれば、否が応でも実力は把握できます。
正答率が8割を超えるような科目であれば、習熟度は高く、今後の勉強は実力をキープする勉強で十分でしょう。
正答率が5割を切るような科目であれば、再度、これまで使ってきた教材を確認して、基本の確認が必要です。
各科目の実力チェックをしたい方は、参考にしてみてください。実力チェックをすることで、今後の勉強の計画も立てやすくなるでしょう。
《試験勉強の目的は「点数」がすべて》
試験勉強を進めていくうちに、「勉強をすること」が目的になってしまっている人を見かけます。
もちろん、勉強をすることで様々なことを知ることに大きな意義はありますが、皆さんの最終目的は「採用」されること、そのために試験で「合格」すること、つまりは、「点数」を取ることです。
よくビジネスの世界では、PDCAサイクルという手法が言われますが、試験勉強でも適用できます。
今回の小テストについては、以下のような感じでしょうか。
・Plan(計画):小テスト形式を計画(他にも基礎固めの勉強など)
・ Do(実行):小テストを時間制限を設けて解く
・ Check(評価):穴(弱点)を見つける。実力チェックをする。
・ Act(改善):得点力(理解度)の向上(数的処理では時間配分なども)。
様々な方法があると思いますが、あらためて自分自身が今後本試験でより安定して高い点数を取れるようなAct(改善)を行いましょう。
そのためには、具体的に何をするべきかのCheck(評価)が必要です。評価をするためには、自分自身の実力がわからなければなりません。今回は小テストを行う、Do(実行)を推奨しました。
もちろん、今回のような小テストに限らず、他の方法もあると思います。しかし、目的が「点数」を取ることであることだけは忘れないようにしましょう。そこさえ押さえれば、今後の勉強はより効果的になると思います。