Q. 今までボランティア活動をしたことがないのですが、公務員試験では、面接の際に「ボランティアをしたことがあるか?」という質問をされることがあると聞きました。何かしらの活動をした方が良いのでしょうか。
〈今回のテーマ〉
・ボランティア活動は必須かどうか。
・ボランティア活動をした方が良いかどうか。
《何をやってきたかを言えるように》
結論から言ってしまえば、ボランティア活動は必須ではありません。ボランティア活動をやっていないから、それが直接の原因で面接で落とされるというわけでもありません。
学生の方にとっては勉強(研究)に忙しく、働いている方はどうしても仕事が最優先になります。
さらにその他様々な事情もあるでしょう。
・サークル、部活がある。
・バイトがある。
・他に取り組んでいるものがある。
・家の事情がある。
など。話を聞いていると、皆さん、色々と忙しくしている印象を受けます。
これらの様々な事情により、「ボランティア活動といえるようなことは、今までやってきた経験がありません。興味が無かったわけではありませんが○○をやりたい(やらなくてはならない)と思っていたので…」
というような受け答えができれば十分でしょう。皆さんにとっての「やりたいこと」「やらなくてはならないこと」の選択肢は多岐にわたります。
それらに打ち込んできているのであれば、ボランティア活動をやってこなかったからダメということはまったくありません。
最近も「在学中はとにかく応援団の活動しかやってこなかったので…」と心配している方がいましたが、それも立派だと思います。
個人的には、ボランティア活動も含め、「私は○○に力を入れてきました。」と誇りをもって言えるようなものがあれば良いと思っています。
ただし、一点気になる点もあります。受験生の志望動機を見ていると、「地元が好きで、以前より地元への貢献をしたいと思っていた」という旨が書いていることがあります。
そんな方に、「では、これまではどんなことをしてきましたか?」と聞くと、口ごもってしまうことがあります。志望動機の書き方には、注意をしたいところです。
《知見を広げる機会》
「ボランティア活動は必須ではない」という話をこれまでしてきましたが、もし、興味がある活動があれば、やってみると良いというのが個人的な見解です。
ボランティア活動を経験してきた学生さんの話を聞くと、やはり、座学だけでは学ぶことのできない貴重な経験をしていると感じます。
もちろん、アルバイト、部活、サークル、仕事などでも同じことは言えるのですが、自分の知らない世界と接点を持つ良い機会になっている印象を受けます。
友人に誘われ自治体が運営する放課後クラブのボランティアに参加している学生さんは、自分が思った以上に子どもが好きなこと、働く親が安心して子どもを安心して預けられる場がどれだけ大切かを知ったと言っていました。
難病患者や障がい者支援のボランティアに参加している学生さんは、ハンディキャップを抱えながらも、自分以上に目標を持って前向きに生きる姿に刺激を受けていると言っていました。
「やってみたい!」と思える活動があれば、一歩踏み出してみるのもよいかもしれません。