特別区の採用面接の特徴は?

Q. 区の採用面接を控えています。特別区で実施された面接と、区ごとの面接では何か異なる点はあるのでしょうか。

〈今回のテーマ〉
・区の採用面接で、注意すべきポイントは何か。

《区に関連する質問を準備しましょう》

各区や組合によって、集団討論があるケース、性格検査が実施されるケースなど、それぞれの内容に違いはあります。

しかし、面接で聞かれる内容が大きく変わるわけではありません。志望動機、長所など、聞かれる質問はこれまで準備しているもので良いでしょう。

あえて違いを触れるとすれば、「区」と皆さんとの関わりについて、問われる傾向が強いように思います。

具体的に挙げてみますと…

・区役所に来たことがあるか?(何回)

・区のイベントや行事に参加したことがあるか?

・区そのもの、区職員の印象は?

・区の中で好きなところは?

・区の政策で、興味のあるものは?

・(他の区に在住の場合)なぜ、地元ではなく、この区なのか?

・(他県に在住の場合)なぜ、地元自治体ではなく、この区なのか?

 

自分自身とその区との関わりがある方は、その点を整理して、話せるようにするとよいでしょう。もし無かったとしても、区役所を訪れ、地域を散策するなどして、最低限の内容について、答えられるようにしてください。

なお、1つ注意点を挙げるとすると、「私は○○分野に携わりたいと思っているのですが、A区の□□という政策は非常に先進的で…」というような答え方です。

先方からの切り返しで「私たちの区の政策が先進的ということですが、あなたがお住いの区では○○分野について、どんな取り組みを行っていますか?」と聞かれて答えられるでしょうか。

この質問に答えられない人が意外と多いです。その区の取り組みに共感するなどの表現の場合、他でどんな取り組みをしていて、そこと比較しないと辻褄が合いません。きちんと調べた上で、「A区で○○分野に携わりたい」と言えるように準備をしましょう。

また、「志望動機で地元だからって、ダメですか?」とよく聞かれるのですが、個人的には良いと思います。地元を良くしたいという気持ちは自然なことだと思います。

ただ、無条件でオーケーというわけではありません。地元だからこそ、区民として感じる良さ、課題など、話せるようにしてほしいところです。

また、特別区を含め、市区町村の試験で比較的問われる内容としては、以下のようなものがあります。

・住民からのクレーム対応に対して、あなたはどう対処するか。

・ストレスを感じたとき、どのように対処するか(ストレス解消法)。

市区町村の現場では、住民と接する機会も多いです。課によっては、財源等の都合で、保障の対象から外れた住民からのクレームを受けることもあります。

現職で働いている職員と話をすると、「住民のためにやれることも多いけど、やれないことも多い」という声も聞こえてきます。

そういう仕事に対しての適性を見られることもあります。自分なりの答えを用意しておくとよいでしょう。

〈まとめ〉
・「区」と自分自身の関わりについて、整理しましょう。
・やりたい仕事については、自身の地元などについても確認しましょう。
・クレーム対応やストレス解消法などの質問についても、答えを整理しておきましょう。